「好評企画第2弾!オックスフォードシューズの仕様ごとに履き心地を比べてみた」
JOURNAL05で、「同じポインテッドトウタイプでも、甲のデザインで履き心地が微妙に変わることがある」というお話をしたところ、大きな反響をいただきました。確かに、これって一般的にはなかなか気づけないことで、目からウロコの新事実!もちろん、自分のワードローブに合うかどうかや、好みも大事ですが、フィット感に直接関係してくるので、選ぶときに、参考にしたい内容でもあるんです。足に合わない靴を履くくらい、ツラいことはないですから。
PVCシューズならではの"仕様(デザイン)と履き心地の関係"
以前もご説明しましたが、デザインが履き心地に影響するのは「TEMPERATEのシューズがPVC素材だから」ということが、大きな理由になっています。PVC(ポリ塩化ビニル)は、足を入れると体温によって素材が伸びるけれど、脱ぐと元に戻ります。つまりPVCが伸びるとフィット感は高まりますが、甲のあしらいしだいで、それが抑制されることがあるのです。これがレザーとの違いで、反対にレザーシューズのように、履き続けていくうちに靴が足になじみ、形が変わることはありません。
大人気の「オックスフォードタイプ」を仕様別に検証
そういったわけで、今回は秋冬に人気のオックスフォードをピックアップ。種類が多く、最初は戸惑うかもしれませんが、ポイントを押さえれば見極めは簡単です。注意すべきは「ベロ」と「アッパーの装飾」のふたつ。今回はホールド力が優しくなっていく順に、6段階のデザイン別でご紹介します。
1.合成皮革ベロ&リボンレース【OWEN】
本体はPVCだけど、ベロが合成皮革で、シューレースはグログランリボンと、通常のレースシューズと変わらないデザインがOWEN。自分の足に合うようレースで締めて履くので、しっかりとホールドされます。甲が薄くて悩んでいる人にも、おすすめのタイプです。
2.合成皮革ベロ&合成皮革アッパー(ゴムストラップ内蔵)【RUSSEL,OLGA】
新作の2型は、合成皮革のベロに、合成皮革のアッパーがあしらわれています。ベルトの裏側にゴムストラップが仕込まれているので、多少の伸び縮みがあり、着脱がラクな分、ホールド力も優しく。
3.ゴムベロ&合成皮革アッパー(ゴムストラップ内蔵)【GISELLE】
2のOLGA、RUSSELと見た目こそ似ていますが、こちらはベロがゴム素材に。ただし実はホールド力にそれほど違いはなく、アッパーのベルトの数が、こちらの方が少ないため、差をつけました。
4.ゴムベロ&ゴムアッパー装飾【BREA,OSTERA】
ゴムベロに、ゴム素材の装飾をあしらっているタイプです。その分、甲部分の伸び縮みが高まってくるため、ホールド力も和らいできます。
5.ゴムベロのみ【PEIGE,OMBRE】
オックスフォードタイプの中で、最も定番のPEIGE、OMBREはアッパーに合成皮革のベルト等がなく、ゴムベロのみで甲をホールドします。日本人に多い甲高タイプの人に人気のモデルです。
6.ベロなし&ゴムアッパー装飾【BAKER】
「ゴムベロすらあたって痛い!」という方にもおすすめの、最も締め付けのないタイプ。ベロがなく、代わりにアッパーに太いゴムベルトがあしらわれています。自分でメタルのループを通し、ギュッと締めて履く、ベルクロのスニーカーのような仕組みに。
ベストなホールド力は、人によって違うもの
どのくらいのホールド力がちょうどいいのか、それは履く人の足の形しだいです。ホールド力が弱いからラク、強いから窮屈というわけではなく、足の形や悩みに合うデザインを見つけることが大事。だからこそTEMPERATEは幅広いデザインを展開していますし、実際に試着して、確かめて欲しいという思いもあります。
ほかのタイプに比べて、多くの人の足に合うとされているオックスフォード。さらにフィット感が高まる一足が見つかったら、ブランドとしても、これ以上にうれしいことはありません。